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  新エンジェル税制の適用要件

創業(設立)10年未満の要件

元々のエンジェル税制の枠組みに、新たに新エンジェル税制の枠組みが追加されることによりこの要件があります。
実際に寄付金控除のメリットを受けるためには3年以内でなければいけません。

また、間違いやすい点が、「期」ではなく「年」である点です。例えば第一期が1ヶ月程度しかないような場合、第4期でも確認申請が可能な場合があります。

この要件は法務局で取得できる登記事項証明書(履歴事項全部証明書が良いと思われます)にて確認することになりますので、確認申請日前3ヶ月以内に取得した原本を準備しましょう。

以下の会社は注意が必要です。
・吸収合併の存続会社である場合、設立日は合併による設立の日ではなく、その会社の設立日で判定します。
・新設合併により設立された会社についてはそもそも対象外です。
・有限会社から組織変更し株式会社となった会社の設立の日は、組織変更する前の有限会社が設立された日で判定します。
・元々会社があって、新たに会社を設立し、営業譲渡をするような場合は対象外になる可能性が高いですが、従業員を引き継ぐ事については特に要件がないようです。

外部株主からの投資を1/6以上取り入れているという要件

以下のいずれかの株式総数が5/6(83.4%)を超えないことを法人税確定申告書別表二及び株主名簿で確認します。

1.発行済株式の総数の1/2を超える株主を有する株主グループがある会社にあっては、当該株主グループの有する株式の総数
 つまり、オーナー一族が83.4%を保有しているような場合は対象外です。
2.上記以外の会社にあっては、発行済株式の総数の3/10以上ある株主グループの保有する株式の合計数

事例:株主A:45%、株主B:45%、株主C:10%
 →1に該当せず、2の要件で45%+45%で基準を超えてしまうので対象外どなります

事例:株主A:60%、株主B:30%、株主C:10%
 →1の基準に該当し、60%が基準内に当てはまるためエンジェル税制の対象と判定

※判定を誤りやすいので注意しましょう。

また、発行済株式の総数という用語にも注目しましょう。
新株予約権の残数、無議決権配当優先株式(議決権復活の規定無し)、場合によっては属人的定めがあったとしても条文上対象外になるということはありません。
このあたりについては、将来の資本政策に大きく関係してくるところですので、きちんと専門家のアドバイスを受けるようにしてください。また、当然課税関係についても十分に注意しないと、多額の税負担を負ってしまうことになりかねません。素人が本を読んで登記してしまうと非常に危険です。

 資本政策の専門家:公認会計士、税理士、中小企業診断士等のコンサルタント
 税金の専門家:税理士

未上場の中小企業者で、大企業の子会社に該当しないという要件

・登記事項証明書で資本金の金額を確認します。
・雇用保険、労働保険、賃金台帳等により従業員数を確認します。
 中小企業者の判定時の従業員数には役員(取締役及び執行役員)やアルバイトは含みませんが、契約社員を含みます
・法人税確定申告書別表二及び株主名簿により大企業の子会社でないかを確認します。
 組合名義での出資がある場合、各組合員の持ち分を確認します。各組合員の出資わりあいに応じた持ち株分に修正して計算し直す必要があります。
・大規模法人とは資本金等が1億円以上(資本金等が無いものについては常時使用する従業員数が1,000人超の法人)
 1.発行済株式の総数の過半数が、一つの大規模法人グループ(子会社等による支配分を含みます)の所有に属する場合対象外になります。
 2.発行済み株式の総数の2/3以上が、複数の大規模法人グループの所有に属しているものは対象外になります。
 これを若干説明しますと、ファンドが入っている場合、運営会社と大規模法人の2社で組成されている場合が多く、その割合を合計していくと2/3を超えてしまうということがあり得ます。バイオベンチャーなど大量の資本を必要とする場合にこの要件に引っかかってしまうことがありますのでご注意ください。

風俗営業等に該当しないという要件

定款により事業目的を確認します。
たとえ実際に風俗営業を行っていないとしても、風俗営業に関する記載が事業目的にあれば、出資を受けたお金を風俗営業に使うことができるため対象外になります。
また、現時点ではパチンコについても適用が難しいということです。

研究者、開発者が2人以上かつ全従業員の10%以上という要件

組織図(様式自由)、従業員数を証する書類二より確認します。
・対象となるのは常勤の研究者、開発者(役員でも対象
・全従業員には役員も含めます
・開発者とは、例えば、新規製品やサービスの企画・開発に従事する者や、新規製品やサービスが市場において認知されるために必要となる広告宣伝や市場調査の企画を行う者です。ベンチャー企業で働いている方であればこのような業務を行わないことの方が少ないと考えられますので、多くの場合該当することになります。

試験研究費等等が売上高の3%超という要件

・貸借対照表、損益計算書及び事業報告書により確認します。
試験研究費等の対象になる費用はこちらをご参照ください
例えば、研究者、開発者の人件費、ホームページの制作費用なども対象になりますので、ほとんどの会社でクリアできる基準かと思います。

売上高成長率25%超という要件

損益計算書により確認します。

・前期の売上高と前々期の売上高の成長率だけでなく、第1期から前期までの売上高を相乗平均した成長率も対象になります。少し成長が鈍化したとしてもあきらめなくて大丈夫です。
また、売上高がゼロの期がある場合、式がエラーしてしまいますが、1円だと仮定して基準を満たせば大丈夫になる見込みです。
第1期がゼロ、第2期がそこそこの売上というような場合でも対象になってくると思います。

事業計画をもっているという要件

様式は自由ですが、後日ひな形が準備されるということです。

・将来の成長実現可能性については経済産業省がお墨付きを与えるわけではないので、形式的なチェックだけがお粉なわれます。
・もっぱら、きちんとした事業計画をもっていることを確認することで、事業実態があることを確認します(租税回避行為を防ぐため)。
・事業計画書の最低限の記載事項(予定)
 1.事業の概要
 2.代表者の経歴
 3.事業の進捗状況
 4.期ごとの売上高、経常利益、人員計画の計画

金銭の払い込みにより対象企業の株式を取得しているという要件

未上場企業の場合、本当に資本金を払い込んでいるかどうかの確認が難しいため、投資契約書の写しで確認します。さらに、株式申込証の写し、通帳コピー等の払込の証明書及び株主名簿等で確認します。特に株式申込証は登記時に原本をつけてしまい、控えが残っていないことがあり得ますので、きちんと控えを保存しておくように注意してください。

以下のケースは対象外になります。
現物出資により取得した株式
・ストックオプションの非課税措置の適用を受ける株式
・新株予約権付社債の権利行使に伴い、社債で代用払込を行って取得した株式
 →一度社債を償還してもらい、すぐに新株予約権を行使して払い込めば対象
・吸収合併により特定新規中小企業者である合併法人から取得した株式
・相対取引等により、会社への払込を伴わずに取得した株式
・贈与又は相続若しくは遺贈により取得した株式
 →たとえ親が新エンジェル税制の適用を受ける事ができる株式をもっていて、それを相続しても対象外ということ

新株予約権を行使して、金銭を払い込んで取得した株式はエンジェル税制の対象です。



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